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エリュシオンでささやいて
第12章 Blue moon Voice
彼のズボンのベルトをカチャカチャと外す。
まるで急いているかのように手が震えてうまくいかなければ、須王がふっと笑って手伝ってくれた。
恥ずかしいという羞恥の心も、ブルームーンが覆い隠してくれる。
月の光を浴びて、ただ剥き出しの感情だけがあたしを支配する。
このひとが欲しい。
今にも消えてなくなってしまいそうな、この王様が。
ズボンのチャックを開けて、半勃ちのそれを取り出すと、月光に浴びたそれは神秘的なもののように思えた。
優しく掌で包み込みながら、愛情を込めてそれの側面に舌を這わせてキスをしていくと、須王が乱れた呼吸をしながら、うっとりとしたような面差しとなった。
それが嬉しくて、アイスでも舐めるようにして先っぽを口に含むと、須王から鼻にかかったような喘ぎ声が聞こえる。
それでもとろりとした目でじっとあたしを見るから、あたしも須王を見つめたまま、膨張するそれを懸命に愛しながら微笑んで見せると、須王はあたしの頭を撫でて微笑んでくれた。
静かな夜の秘め事。
あたしが欲しいのは快感ではない。
須王とひとつになっているという実感。
目で合図すると、須王はこくりと頷く。
だからあたしは、雄々しく聳え立つそれの上に跨ぐようにして、同じ椅子に膝で座り、ショーツのびしょ濡れになっているクロッチをずらした。