この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
エリュシオンでささやいて
第14章 brighting Voice
 
「……俺以外の男の前で、可愛い寝顔を見せるんじゃねぇぞ?」

 寝ろと言ったのは誰だっけ。

 ぼんやりと思うあたしだったが、回り込んだ須王の手であたしの顔を持ち上げられる。

 熱を帯びたダークブルーの瞳。
 それは情熱の炎を揺らめかせながら、ゆっくりと優しく細められる。

「欲しくてたまらなくなるから」

 ちゅっとリップ音をたてて、あたしの唇が啄まれる。

「キスだけで終わらそうとしてやっている、自制心が強い俺に感謝しておけ?」

 またちゅっと音をたてて、キス。

 ああ、ふわふわとまだ夢心地だ。

 あたしは須王の服を手でぎゅっと握りながら、息を乱して言う。

「……目覚めてこの状態で、自制心が強いとは言わない……」

 ちゅっ。

「うるせって」

 ちゅっ。

「ああ、くそ。とまらねぇじゃないか」

 ちゅっ。
 ちゅっ。

 ぎしりと軋むシートの音。

 そしてまた、エンドレスな深いキスに逆戻りをするのだった。




  ……とまあ、それが地下駐車場だったからよかったものの、唇がタラコになるくらいにあれだけキスをしているところを、誰かに見られたら、あたし……恥ずかしくて生きていられない。

 最近、一層に拍車がかかる、彼の甘さ。
 そのおかげで大いに惑わされるあたしは、彼の熱に触れるだけで眩眩(くらくら)としてしまい、その男らしい力強さに体が疼くようになってしまった。

 しっかりするんだ、柚!
 バカップルと言われたいのか!

 かつて彼を嫌おうとしていた理性がそう叱咤するけれど、そんな理性だって須王の甘々モードにやられて、最近ではおとなしくなってしまうじゃないか。

「ここどこ?」

「ラブホ」

「……っ」

 ……だから、役目放棄して喜ぶんじゃないの、あたしの理性!
 
/1002ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ