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エリュシオンでささやいて
第14章 brighting Voice

「どうしてくれるんだよ、ゴム持ってねぇんだぞ」

「なくてもいい……。須王を感じてひとつになりたい」

 あたしは須王をぎゅうっと抱きしめる。
 すると須王はあたしの後頭部を優しく撫でながら言う。
 
「可愛いこと言って俺を暴走させるなって。この状態で繋いだら、絶対俺、中出ししてお前を孕ませる気がする。ちゃんとしてぇんだって、言っただろう、俺」

 上擦った声が愛おしい。
 だけど彼の理性が恨めしい。
 あたしはこんなにも体が熱くてたまらないのに、須王は我慢出来るなんて。

「でもこの状態も正直辛ぇんだ。お前が可愛すぎてやばいから」

 ちゅっ、ちゅっ、とリップ音を響かせてあたしの額に唇を落とす須王は、カチャカチャと音をたててベルトを外す。

「ここでは挿れねぇけど、お前に触らせて」

 須王はあたしの片足を下げたと思うと、あたしのショーツごとパンストを一気に下げた。

 そして……熱いものが、花園の表面を滑る。

「は……ぁ」

 甘い声を出したのは、あたしが先か須王が先か。

 須王は腕の中にあたしを包み込むと、何度も角度を変えるキスをしながら、ゆっくりと熱くぬめった太いものを、あたしの濡れた花園で往復させる。

「あ……ぁぁ……」

 その得も言えぬ感覚に、内股がぶるぶるして、力が抜けてしまいそうになる。
 須王はあたしを壁に押しつけ、再び片足を持ち上げて力強く擦り上げた。

 先端の堅さと、質量ある軸が全体であたしの花園を愛すと、蕩けたそこはさらに潤み、須王の奏でるリズムに乗せて卑猥な音をたてる。

「須王、す……お……っ」

 欲しくてたまらないところに刺激が与えられ、肌がざわりと粟立つ。
 嬌声を上げる半開きになったあたしの唇には、須王の舌が忍び、絡み合う。

 夜の静寂に、ふたりが淫らに溶け合う音が響きわたった。
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