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エリュシオンでささやいて
第14章 brighting Voice
 

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 窓から月光が差し込む、仄暗いホテルの一室。

 寝室に行くことすらもどかしく、ドアを開けてすぐに深い口づけを交わしながら、壁を伝うようにしてリビングに来たあたし達。

 着衣したまま、コンビニで買った避妊具をもどかしそうに自身に被せた須王は、パンストを破き、あたしの片足を持ち上げると、ショーツの横から深く埋め込んでくる。

「ああ……」

 質量あるものが、卑猥な音をたててあたしの体の中に挿ってくるこの瞬間、いまだ肌が粟立つほどの快感に翻弄されてしまう。

 その熱量、その存在感。
 あたしという個体を凌駕する、圧倒的なもの。
 
「ん……っ、キツ……」

 ずんと奥まで強く押し込まれると、須王がひとつ吐息を漏らす。

 須王をみっちりと感じることが出来たあたしは感無量となり、須王の背中に回した手に力を込めて、自らキスをねだってしまう。

 須王はあたしの尻に手を置くと、より密着させながら、あたしの耳元で甘く囁いた。

「めちゃくちゃ気持ちいい……」

 熱を帯びてとろりとした目に、どきっとしてしまう。

「……お前の中も、悦んでる。そんなにお前も、欲しかった?」

 ハスキーな声を弾ませる須王は、どこまでも色っぽい。

 あたしを穿つ存在感に、息を整えるのがやっとのあたしは、こくりと頷く。

 するとあたしの中の須王も、さらに大きくなる。
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