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エリュシオンでささやいて
第14章 brighting Voice
 
「ああああ……」

「いやらしい音たてて飲み込んでいるの、わかる?」

 ぐじゅぐじゅと卑猥な音に、顔がカッと熱くなる。

「お前と俺のが混ざる音。ああ、たまらねえな。ここまで愛されて歓迎されるのは」

 さらに質量を増して、須王があたしの中で暴れる。

「あ、ああっ、あぁんっ、あっ」

 身悶えれば身悶えるほどに、須王は片手であたしを抱きしめ、もう片方の手は窓に置かれたあたしの手の上に重ねながら、雄々しい抽送を繰り返す。

「ゆ、ず……柚……っ」

 耳に囁く、須王の感じている声が愛おしい。

「柚……俺の、俺だけの……柚……っ」

 心にも快感を感じてしまうあたしは、喘ぎながら顔をねじ曲げて、須王からの甘美なキスを求めてしまうんだ。

「ん……んぅ……っ」

 互いの唾液を飲み干し、くねらせた舌を吸い合い、どこまでの官能的なキスに痺れながら、あたしを貫く須王の獰猛さに身悶える。

「あ……ぁぁんっ、須王、須王……っ」

「……はっ、柚、気持ち、いいの? ……お前の中、うねって凄ぇ……」

「気持ち、いい……っ、須王が気持ちいいっ。ああ、このまま……溶けちゃいたい……っ」

「ああ、お前と……どろどろに溶け合って混ぜ合って……あ……ん……っ、ここ……だろ?」

 あたしの中の弱い部分を突かれて、あたしは体を震わせながら喘ぐ。

「あああ、そこ。そこ駄目、須王っ」

「……はっ、可愛い。本当に可愛いわ、お前。俺ので気持ちよくなってるの? こんないやらしいことされて……前は嫌がっていたのにっ」

 ああ、白い閃光が目の前にちかちかと点滅する。

「だから……もっと、もっと……して。須王を拒んだ……あたしを、塗り替えて……っ」

 あんなに嫌だった須王のセックス。

 昔の自分に教えてやりたい。

 その未来には、心まで感じまくるほどに、須王が好きで好きでたまらなくなるんだよって。

 ……須王を拒んだ自分を、抹消したくなるんだよって。
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