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エリュシオンでささやいて
第14章 brighting Voice

「塗り替えなくても……いい。お前が、いれば……っ」

 抽送が早く激しくなり、最奥を穿たれ、あたしの背は反り返る。

「お前が……俺だけの女なら……っ」

 須王の声は媚薬だ。

 さらにあたしは乱れてしまう。

「ああああ……須王、須王……あたし、あたし……っ」

「ああ、わかる。きゅうきゅう、凄ぇから。一緒だぞ、柚……先にイクなよ……っ」

 須王は、両手であたしのお腹を撫でる。

 優しく労るのは、自分が中にいるからではないのだろう。

 彼が望んでいるのはきっと――。

 深いストロークになり、あたしは思考そのものを手放してしまう。

「須王、それ駄目っ、須王っ」

「柚っ、柚……っ、好きだ……ずっと、好きだから。ああ、たまらねぇ!」

 須王はの切羽詰まったような声は、あまりに悩ましい響きをもっていた。

 あたしの細胞を奮い立たせ、ぞくぞくとしたものを駆け上らせる。
 
 あたしを快楽の頂点へと急かすようにして押し上げてくるその声に、あたしは頭を振り乱しながら、泣き叫ぶ。
 
「あたしも、須王……っあたしも、あああ……好き……っ」

 息も絶え絶えに言うあたしの頬に、須王は何度も己の頬を擦りつけた。

 それはまるで、動物の至上の求愛行為のように。

 動物だっていい。
 須王が好きだという本能だけでの情交でもいい。

 そこに須王がいてくれれば。

 あたしのすべてが須王を感じる。
 須王の愛に包まれる、至福の喜びに感涙する。

 好き。

 このひとが好き――。

「柚、柚……俺、もう……っ」

 果てが近いと告げる須王は、あたしの中でさらに膨張して。
 それを合図にしたように、あたしにもまた、なにかが近づいてくるのを感じ取る。

 そして。

「須王、あああ、あああああ」

「――くっ!」


 声を上げたのは同時だった。

 お腹の奥で、薄い膜越しに灼熱が飛散する。
 
 あたしのお腹をなでながら、あたしの最奥に何度も何度も先端から迸る欲を届けようとしている須王が、愛おしくてたまらない。

 こんな膜なんて、なくなればいいのに。

 ……目の前には、夜景が拡がっている。

 この広い景色の中、煌めきのひとつとなって弾け飛んだあたし達は、荒い息をしながら、貪るように相手の唇を堪能するのだった。

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