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エリュシオンでささやいて
第15章 Approaching Voice
 
「……柚」

 そしてすぐ、あたしの視界が真っ暗になった。

「柚。俺の声だけ聞いていろ」

 直前に、広がっていたのは……真紅色。

 遥くんのベッドは真っ赤だった。

 そしてそこには――。
 真紅のベッドの上には――。

「遥……くん?」

 遥くんの頭しかなかったんだ。
 ……そう、首から切断された頭部しか。
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