この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第2章 心の中の戸惑い
まだ少し分からない部分もあるが、気持ちに気付いてから、俺はちょっとだけ変わった‥その自覚はある。
報告を聞いて直ぐに、待機させている高速ヘリに乗り込み、美紀さんが居る客船へ向かう。
多分世界的に見ても最速、こんな短時間で米国ワシントンから日本に着けるとは誰も思わない。
客船に着いたら、ヘリポートに男が1人出て来た…
インテリ系の男、歳は俺と同じくらいか?
日本人は若く見えるから、実年齢が分かり難い。
「・・会長がお待ちになっております」
「・・・
あんたは??」
「早乙女会長の秘書で遠藤と言います」
「・・・・・」
この男が…
美紀さんの話で、たまに出て来る…
殆ど男性の話が無い美紀さんが、早乙女氏とこの遠藤と名乗った男の話だけはするんだ。
早乙女氏は分かる、親子‥それもかなり仲の良い親子だと俺でも思う。
だが、この遠藤という男の話は、良い話なのかなんなのか…
『遠藤さんって、私の事子供扱いだもん』
美紀さんが良く口にする言葉…
早乙女氏の第1秘書で、日本の早乙女邸でも一緒が多く、自然美紀さんとの付き合いも多い‥らしい。
(・・遠藤‥‥か・・)
早乙女氏と新島さん以外で初めて見た、美紀さんに近い人物…
場が場なので無表情に近いが、どんな人物なのだろうか??
その遠藤の先導で、この客船の1番豪華な、ロイヤルスイートルームに通された。
「・・・
これは意外だね、君が来るとは……」
それはそうだろう、数時間前には米国に居たんだ、今此処に居るのが不思議‥そう思われても仕方無い。
「荷物を引き取りに…
それと‥会って大丈夫でしょうか?」
「構わんよ…」
「会長!?」
早乙女氏の言葉に、遠藤の方が焦った…
たかが軍人に会わせるのが不服のよう、なかなか腹の内は複雑そうだな‥この遠藤という男は……
・