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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第3章 心の中の葛藤
(どうすればいいやら…)
素直に謝るべきか?
だが、理由を聞かれたら、俺は何て言ったら良いんだ?
(言えない‥‥よなぁ‥‥)
美紀さんには彼氏が居る、それも初めて会った時から、一度も外したところを見た事が無いくらい大切にしている指輪を送った奴。
そんな美紀さんに、愛しいと思うから‥なんて言えない…
幾ら恋愛観0の俺だって、それくらいは分かるぞ。
「オリバー、雑務の追加だ…」
「・・・ああ」
此処、一応次官クラスの仕事部屋という事になっているが、本当のところは、俺みたいな特別管理官が在中している特殊スペース。
全員が内部調査で外に出ている訳じゃ無い、必ず何名かはホワイトハウスに残ってるのが普通。
今、追加の雑務を持って来たのもそう、俺と同じ特別管理官で、今回は待機組担当の奴。
「来てるんだろう彼女?」
「まぁな・・・」
「付いていなくて良いのか?
ボディーガードだろお前」
「分かってるが、殆ど部屋から出なくてな、もう何日になるか…
後で食事の差し入れと共に、周囲の確認はする」
そうなんだよ…
ホワイトハウスに来たは良いが、全くっていい程あの部屋から出ない。
もう4日目?5日目?
下手したら徹夜で籠もりっ放し、俺も少し不味いとは思っているさ…
あんなやり方‥その内倒れる、それを心配しているのだが……
「・・・
いい加減、態度を固めたらどうだ?
お前がそうやって、何時までも決めかねているから、彼女の方も落ち着かない…
俺が気付かないと思っているのかオリバー」
「・・態度かぁ…
そろそろ本気で、決めなきゃならんのは分かってる…
彼女の帰国まで1ヶ月を切ってるんだ、選択はしなきゃならんだろうさ」
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