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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第5章 心の中の焦り
ちゃんと口は拭いたぞ?
その仕草を見て、美紀さんに笑われたが…
気を取り直して、美紀さんを連れて王道リンカーンメモリアルへ…
王道過ぎたか‥これ??
「本当に大きい…
それに見晴らしが凄く良い感じ」
「まあなぁ…
ワシントンは、こういうのが多いんだ、一番有名なのが此処だけど……」
「有名なのは良い事じゃない?
私は景色の方が好き‥公園一望だし…」
確かにこの位置からだと、眼下のプールと呼ばれる人口池と、向かい合わせのタワーが綺麗に見える絶景ポイント。
「それにしても暑いな…
8月も終わりだと言うのに、この暑さは無いだろ」
「暑いかな?
この間、日本に帰った時の方が、もっと暑かったよ」
「此処より緯度南だったか・・・」
「うん、それに高温多湿だし、連日40℃近く…
ワシントンはまだ涼しいって思っちゃう」
「そりゃ思うわな…」
舐めていた日本の夏…
そこまで暑かったのか、ワシントンやボストンが凄くマシに思えるぞ俺。
「・・・
たまに良いね…
こう‥観光なんて日本でも殆どやった事が無いから、凄く良い気分」
「あまり行ってないんか?」
「うん…
子供の頃だけかな?
それに米国に来ても、観光って言葉が無かったし、こういう感じは久しぶりだよ・・・」
「・・・・・」
眼下を見詰めて何を思っているのか?
言っている程、美紀さんの表情に明るさが‥無い…
なんと言うか‥‥寂しそう??
そんな感じを受けた…
まるで俺が1人の時の‥‥‥まあ、そこはいいか。
「この後は?」
「眼下の公園を回って、もう少し緑が多い場所に移動しようと思ってるぞ?」
「それも良いね」
「だろ?」
晴天の今日なら、日陰になる公園の方が良い…
まだ少しだけ眼下を眺める美紀さんを促して次の場所に……
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