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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第10章 拡大と安定
「今更再婚という気にもならんがな‥」
「叔父‥まだ41でしょう‥
まだまだ再婚のチャンスくらい‥‥」
「そういうお前はどうなんだ?
27にもなって未婚だろ」
「私‥か‥‥
初めに手痛い思いをするとなかなか‥
それに、認知されないとは言え娘は居る、後継者問題と言うのなら、役目は果たしている筈‥
結婚は、考えた事が無い・・・」
私も叔父も結婚には向かないタイプらしい‥
早乙女直系もこれで終わり、意外に呆気ないものだ。
私か叔父‥どちらかが会長になって最後‥
娘の認知が無い限り、早乙女直系は此処で終わる。
「縁談くらい来ないか?」
「叔父は?」
「・・たまに‥
全く気乗りがしないから、投げやりでいるがな」
「私の方は全く‥
やはり本社と離れてるせいか、そこまで知名度は高く無いからね」
「逆にうらやましいぞ」
「そうですか?」
仕事で派手な事はしても、プライベート‥早乙女としては目立たず騒がす‥
これが意外に功をそうしているよう。
元々、内孫としてもあまり目立つ方でも無かったが‥
ただの父の代理、周りはそういう目線‥だからこそ、そのままにしておいた。
動くところは動くが、余計な動きをする気は無く、パーティーなんかでも早乙女の内孫と知らない方が殆ど。
敢えてそうして避けて来た、面倒なので・・・
「痛い思い出を胸に、一生結婚しないのか?」
「さあ・・
結婚より大切なものがあるから、そちらを優先しているだけ」
「・・・
そうだったな‥‥」
娘を取り戻す‥
私の目的はそれだけ、此処まで来ると、もう執念か??
私はそれしか考えられない。
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