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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第10章 拡大と安定
葉山との電源を切って、私はまた病院内へと歩き出す・・
行動は素早く迅速に‥
本社内がまだ騒いでいる内に、落とすものは落とすべき。
幸い父の本当の様態は本社には知らされてないだろう、それを狙い一気に畳み掛ける計算。
「・・・
何時かはと思ってはいたが、意外に早く皇と対立する事になった・・」
皇が必要ないとは言わない、幅広い繋がり‥皇にはその利点がある‥
だが、今の副社長という役職は必要ない。
社長、副社長をIT重視‥つまり私と朔夜叔父で押さえられれば、本社内改革はかなりやりやすくなるだろう。
「矢面に立とうとも、父の意志は継いでやりたい‥
例え別の方法だったとしても・・」
それが、父に何も出来なかった、私なりの答え‥いや償いなのか?
温和で争い事を嫌う父、その性格が今回の事を生んだ‥
私は父ほど温和とはいかないが、分裂させない安定化の道は取りたい・・・
「どうだった?」
「支障は無い、それに裏から2人に手を回す‥
数日中に証拠は出揃う、後はどう会長を引きずり出すか‥それが問題」
「そっちは俺がやる‥
お前だと、また喧嘩越しになりそうだ」
「・・・
流石に今は、場は弁えますが?」
「何時までも子供じゃ無いか‥
もう少し可愛げがあったと思っていたが、とんだ思い違いだったな」
「本気で反抗した叔父に言われても・・・」
「・・・
それを言われたらな‥
族なんて数年の話だぞ?
後は普通に本社勤務してるだろうが・・」
「まあ・・
数年でしたね、私の前に特攻服を着て現れたのは・・・・・」
「余計な事を思い出すなよ・・
後悔はしてないが、しまって置きたい過去なんだっ!」
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