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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第10章 拡大と安定



「俺は兄貴が嫌いではなかった‥
とは言っても、病弱で年も少し離れている兄貴だ、遊んで貰ったとかそういう記憶は無いが‥‥
子供の俺の言葉を、何時も親身に聞いてくれていたのは覚えている」


「・・・
私の記憶もそうですよ‥
穏やかで、子供の私の言葉を親身になって聞いていた‥‥叔父と変わりありません」


「そうか‥‥
兄貴は何処まで行っても兄貴だな・・・最後まで・・・」


朔夜叔父はそう言った後、一度本社に戻ると病院から出た。


私の方は万が一の為に、病院内の宿泊施設で待機という事に‥


その前に、適当なこの状態で来ているから、数時間マンションに戻って、必要な物を持って来なければならない。


そう病院に話をした後、私も一時病院を出た・・



戻ったマンションで、必要品を纏め・・・



(・・待て‥
もしかしたら必要になるかも知れない)


田野倉に見せた姿‥


これから表に出る時は、こっちの姿が基本になる。


そう思い、こっちの服装と必要な物も準備‥
それなりに大荷物になったが仕方無い、空き時間にやりたい事もある。


今度は、個人所有の車に乗り換え、直ぐに病院に逆戻り。



やはり父は眠っているよう・・・


宿泊施設の方に案内して貰い、持って来たノートパソコンを開く。



「組み上がっていたんだが・・・」


繋げているのは、事務所のサーバー‥
作っていた‥いや、作ったOS基本システムの特許登録の為、日本と米国の特許省に手続き。


早くて数ヶ月だが、特許申請中にしてしまえば、誰も手は出せない‥私以外は。



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