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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第10章 拡大と安定
何でも東京‥
例え東京だったとして、僅かながらの延命は喜ぶものか??
(いや、本人より家族だな‥)
少しでも長く‥
家族なら誰しも思う事、私でも少しは思う。
この医者の言葉がきっかけで、後々病院を買収し、東京並の設備を整える事になるのだが・・まだ先の話だ。
特別室は最上階、主に早乙女関係ばかりが使っているだろう‥
なにせ、身体的に問題があるのが多い。
特別室に移されて、面会謝絶ながらも、家族だけはという許可は貰った。
そっと扉を開け中へ‥
父は・・起きているよう・・・
「・・・驚いたね・・・」
「・・??」
私を見て、いきなり何を?
「私より会長に似たようだ・・・」
「・・!
ああ、この格好‥」
「さっき会った時は、本宅に居た頃のようだったのに、今は別人だね・・・」
「・・・
これが私の覚悟だから‥
いい加減、立場を決めたいと思う・・父さんの為にも・・」
「私??
・・・そうか・・・
では、後を頼んだよ紀永・・・」
「はい・・・」
「・・だけど、私から見ても良い男に成長したね・・・朔夜が零すのも少し分かる・・・」
「朔夜叔父??」
「・・・怒らせると手が付けられないと・・・そう言っていたよ・・・」
「・・・・・朔夜叔父」
一体どんな会話をしたんだ??
「だけど、楽しそうな目だったね・・・
朔夜はね、私がこうだから、紀永の父親役を狙っているようだよ・・・私は面白いが・・・」
「・・朔夜叔父には何時も助けられています‥
ですが、そんな事を思っていたとは・・・」
「朔夜は紀永が好きだからね・・・紀永が子供の頃からよく弄り倒していた・・・」
「・・・そうでした」
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