この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第10章 拡大と安定



何かと言えばやって来て、私を構って遊ぶ‥
嫌ではなかったのだが、流石に連日来られて逃げ出した事も・・・


懐かしい話・・
私ですら忘れていた本宅時代・・・



「・・・そう言えば・・・まだ絵は描いているのかい?」


「全く‥
そんな暇もありませんから」


「そうか・・・
紀永が描く風景画が、私は好きだったのだがね・・・まだ本宅に数枚残っているよ・・・」


「残っていたんですか?」


本宅を出る時に、全て処分した筈だったのに?



「・・・多分処分するのではないか・・・そう思って、先に何枚か抜いて置いた・・・・気付かれなかったみたいだね・・・」


「全く・・
しっかりしてますね父さんは、本当に私の性格を見抜いてる」


「・・・絵を・・・描くのを、止めて欲しくなくてね・・・つい隠したのだよ・・・何時かは思い出になるのでは・・・また描いてくれるのではないか・・・そう思った」


「・・・
描ければ‥‥良いですが‥
もう、描き方すら忘れてしまった」


「・・・だから残した・・・思い出して欲しくて・・・・夢だっただろう・・・紀永の・・・」


「夢・・・」


そんな夢を抱いた事もあった‥
画家として生きて行きたいと‥‥遥か昔に捨てた夢・・



「・・・本当に暇が出来たら・・・少しだけでも良い・・・描いて欲しい・・・・私からの願いかな?」


「努力はしてみます」


「・・・そう・・」


「少し話過ぎですよ父さん‥‥」


「・・そうだね・・・だが、こうして紀永と話せるのが楽しくてね・・・つい・・・
少し眠ろうか・・・」


「そうして下さい」


うつらうつらと眠る父を見ながら、少しだけ過去を振り返る‥
まだ夢を持っていた頃の・・・


/256ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ