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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第12章 虚偽と真実



(本当に此処は相変わらずだ‥)


変わった事など何1つ無い、止まった空間‥
いや、私と父が居なくなった筈なのに、変わる事を良しとしないと言った方がいいのか?


直ぐ祖父の部屋に行くのもと思い、淹れたコーヒーをのんびり飲んでから行く事に・・・



(本宅に来たのすら10年ぶりだというのに、3階に上ったのはもっと前だったか?)


コーヒーを飲み終え、足取り重く会長の居住空間である3階へ足を運ぶ。



(・・・
あの‥祖父と言い争ったのが最後・・・)



『のし上がる事だ‥』


あの時以来、3階に来た事は無い‥
直ぐに本宅を飛び出したせいでもあるのだが‥‥


一番奥が祖父の私室‥
私とて、入ったのは子供の頃‥そんな記憶しか無い。



"コンコン・・"


10数年ぶりに入る祖父の私室‥
やはり此処も、殆ど変わっていない。



「・・・
お加減は‥会長?」


「・・そこまでは悪く無い・・・」


ベッドに横になっている祖父‥
倒れたせいか、何時もの覇気がまるで無い・・



「他に見舞いは?」


「先ず紀永‥お前を先に呼んだ‥‥」


「・・・
何かご用でも??」


それで誰も来ない訳か、会長が公表しなければ、見舞いに来る輩も居ない。



「・・1年保たんそうだ、癌の転移が進んでしまった‥
そろそろ引退も考えねばならん・・」


「・・・・」


癌の転移‥
という事は、前々から癌に侵されていた‥一切公表せずに‥‥



「次の会長にはお前がなれ紀永・・・」


「どういう事ですか?
朔夜叔父の方が筋でしょう??」


「朔夜は会長になる気は無い‥
会長にさせようものなら、早乙女から飛び出すだろう‥残るは紀永お前だけだ」


「・・・・・」


一体どうなっているんだ??


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