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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第14章 対立と供託



「何も話が来ないという事は、近くに居るのか?」


「それに答える気は無い‥
利用されない為にも、私は独身者‥それで良い‥
他に望むものも‥無いのが私だ・・」


「だから結婚もせず‥
どうやら、かなり思い違いをしていたようだ‥
俺は‥新会長に従う、多少なりとも目的が同じと分かった今、逆らう理由すら無い‥降格なり左遷なり好きに使えば良い」


何とか皇は落とせたか‥
皇を味方に付けるのは、こちらに取っても利は大きい・・



「・・・
現状維持‥それが私の目的‥
本社改革、大改装と立て続けにやって来たが、重役バランスを崩す気は無い‥‥
今のまま専務地位で、睨みを効かせてくれる方が、私はやりやすい」


「だとしたら、その役は引き受けよう‥
副社長派もバラす、とは言っても田野倉だがな」


「・・・
また田野倉か‥
懲りん男だ・・」


何れは重役ポストに戻す気ではいたが、これは当分先の話になりそう。



「あれはあれで、本社の事を憂いでいるのも事実‥
今回の改革改装で、焦りが出たのだろう」


「・・・・・」


皇と田野倉の繋がりは深い‥
例え皇がこちら側に付いたとして、田野倉が何時までも黙って居るのか?



(何時かは直接対決だろう‥)


何時の話かは分からないが、避けては通れない道のようだ・・・






何とか皇の方は折り合いを付けたが、もう1人‥分かっていても、折り合いを付けなければならない人物が居る・・



「・・・
来てたのか・・」


「まあね・・・」


折り合いを、付けなければいけないのは‥‥朔夜叔父‥‥‥



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