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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第14章 対立と供託
「皇の方の話は付いた、私の方に付くそうだ‥」
「・・・
良く落とせたな?」
朔夜叔父は、私が皇を落とせないと思っていたらしい。
「事実を語ったまでの話、それで皇は折れた‥
そして‥朔夜叔父、叔父は何処まで知っていたんですか?」
祖父や恵美里叔母の話もあったが、朔夜叔父本人から聞くまで、事実は分からない‥
そして何故、後継者として祭り上げられて、可も是も言わなかったのか?
「知っているとは何だ?」
「早乙女本筋総出の思惑、そして皇の腹の内‥」
「そう来たか・・」
「疑いたくは無いが‥
叔父は、あまりにも静観し過ぎる‥‥」
「静観‥か‥‥」
ソファーにドサッと座り、天井を見詰めている朔夜叔父に表情は無い‥
「・・・朔夜叔父」
「・・・
早乙女の方は、兄貴が倒れた時に、病室で少しだけ聞いた‥全て親父と兄貴が仕組んだと‥紀永お前を会長にする為にな‥
皇の方は‥毎日顔を合わすんだ、話くらいするだろう‥もしもの抑えの為に、返事はしなかった‥‥
紀永が会長を本気でやる気と確信が持てたら、拒否しようとは思っていたが、拒否で良さそうだ」
「・・・なるほど‥‥」
叔父は叔父で憂いでいた訳だ‥
私の本気度‥それを推し量っていた。
「兄貴から話を聞くまで、俺は本当に知らなかったんだ!
どうやら、俺と紀永だけ蚊帳の外だったらしい」
「祖父も父も、そして恵美里叔母すらもグルだった‥
爺様は孫に弱いそうだよ‥‥」
「爺様‥
誰だ、そこまで言った奴は‥‥‥」
「会長本人・・・」
「はぁ!?
あの親父が、んな茶目っ気を出すのかよっ!?」
「・・・出したんだよ‥これが‥‥
流石に私も驚いた・・・・・」
何度思い返しても、祖父の爆弾発言には違い無い・・・
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