この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater50.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第14章 対立と供託
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
どうやら朔夜叔父は、本当に驚いたらしく‥口調がかなり前‥
本宅を飛び出して、やんちゃしていた頃に、戻ってしまっている事に気付いて無い。
私も言う気は無いが‥‥
「・・・
生きている内に、会長としてのノウハウを教える‥
祖父が私に提示した条件はこれ、後本宅に戻れと‥‥」
「あんの糞親父‥‥
それで? 教えて貰ったのか、お前が大人しく‥」
「教えて貰ったよ‥
殆ど‥全てかな?
本社大改装という、とんでもないオマケ付きで‥‥」
「この改装も親父かよ‥」
「・・生きている内に、やれる事はやって置きたいそうだ・・・」
「生きている内ってなぁー!」
「・・・
・・末期癌‥転移が進行し過ぎていて、既に手が出せない状態らしい‥
私が祖父とこの話をした時、祖父自身が保って1年だと‥‥
今はもう‥殆どベッドの上、口は相変わらず動いているがね・・・」
「ちょっと待て紀永!
親父‥そこまで悪かったのか!?」
「表向きは自宅療養、これ以上公表する気は無いと‥
それと病院には入らない、それが祖父の意志‥‥
医療器具は本宅に、ある程度揃えてある、私は祖父の意志を曲げるつもりは無い」
やはり朔夜叔父には、何も話していなかった‥
祖父らしい決断‥‥
「・・・
本当に糞親父だ・・・」
「見舞いくらいは来て欲しい‥
ああ言っているが、朔夜叔父にも、恵美里叔母にも会いたい筈だよ‥‥」
「・・言われなくても分かってる‥
その内顔を出す‥最後の最後に糞親父と言ってやらなきゃ腹の虫も収まらん」
「糞親父‥ね‥‥」
こう言っているが、祖父と朔夜叔父の仲は、そこまで悪いものじゃない‥
頑固に、祖父を突っぱねていた私から見れば、まだ良好な方。
・
![](/image/skin/separater50.gif)
![](/image/skin/separater50.gif)