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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第14章 対立と供託



佐伯は私の後釜で‥
藤堂は多少修行させようと、子会社に一度出した。


重役に向いているのは‥‥藤堂の方‥
協調性があり、管理能力は確か‥‥


佐伯は本社が‥重役陣が苦手‥
この差を考えると、藤堂で考えて見るのも悪くない。



「・・変わったな紀永‥
ガキの頃は、さして目立たず大人しい奴だったのに‥‥」


「今も目立つ気は無いよ‥
会長になっても、このままのスタイルは変える気は無い‥‥」


「は‥!?
会長不在で業務すれってか!?」


本当に今日の朔夜叔父は、何時にも増して口が悪い‥‥‥



「その方が良いんじゃないか‥祖父の提案‥
この見た目の私が毎日本社に居るより、本宅から管理運営‥勿論仕掛けは施すが‥‥」


「実像は隠し、虚像を作り上げる‥
全く、何処まで用意周到なんだ?
その為のホストサーバーか、完全管理する為に‥‥」


「IC管理にセキュリティー、ホスト直結にしてしまえば、他からは分かりにくい‥
勿論それを処理する為に、いずれは本宅の改装‥残る問題は、本宅と本社の繋ぎ役・・・」


「秘書でも沢山置いたらどうだ??」


「秘書ね‥それも悪くないかな?」


それは私も考えていなかった‥
能力はどうであれ、秘書という立場なら、本社内何処にでも出入り出来る。


ただし、私の条件に合う人材を探すのが大変‥
そして、どの程度の人数が必要かも未知数。



「会長に秘書が沢山居ても不思議じゃないだろう?」


「まあ・・
今のところは、葉山始め私のオフィスの人間頼り‥
まだ会長になった訳でもなし、代理業務なだけで、私は社長のままだよ」


「決定事項のくせに‥」


「祖父が居る限り、本宅には手を出さない‥
それくらいはね‥してあげたいんだよ、孫の囁かな意地かな?」


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