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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第15章 栄光と影



だからこそ、逆に忠誠心は高く、こちらが雇用条件としている、屋敷内の機密保持事項は必ず守り、仕事振りも普通以上。


そして主に厨房関係だが、邪魔にならない空きスペースで、自家菜園なども始めたが、これに関しては好き好きなので自由にさせている‥
どうせ無駄に広い敷地内、好きに使えば良いと‥‥



「・・会長、本日の内々のパーティーですが‥」


「分かっているよ‥
得意先の大物のパーティーだ、社長を代理にとはいかないからね‥‥」


私の催し物嫌いを知っている葉山は、すまなそうに声を掛けているが‥
表向き‥出ない訳にはいかないものは、少数だが出席はしている。



「まだ時間があると思っていたが、思っていた以上に時間が経っていたようだ‥
着替えて来るよ‥‥」


「はい‥‥」


読んでいた経済誌を置き、リビングから出て私室へ‥
簡単にシャワーを浴びてから、早乙女会長の顔を作る。


ブランドスーツに、高級小物、髪を上に上げ‥
もう完全に馴染んでしまった、表用スタイル。


この姿をすれば、実年齢以上に見える不思議さ‥
そして、祖父から教えて貰った威厳と交渉術、全て加味され今の早乙女会長が出来上がっている。



「いちいち面倒なものだ‥」


仕事用のBMWの後部座席に乗り、運転は葉山‥
私の個人所有の車よりは、幾らか運転しやすいと、表向きに出る時は仕事用として、この手の車を運転させているが、まだ多少ぎこちなさも‥‥



「・・出席人数は20名程になります」


「内女性は?」


「4名‥
得意先様のご令嬢と奥様、向こうからの招待の中に、女性社長と出席者の奥様です」


「面倒なのは、ご令嬢と女性社長といったところか‥
まあ‥軽く流すとしようかね」


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