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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第15章 栄光と影



「IT関連会社のパーティーなのだから、あなたもその関連なのでしょう?」


「ああ‥‥」


「情報交換くらいなさらないの?」


「さして必要性を感じないが、君は私から情報を聞き出したいのか?」


「そうね‥
その代わり、私が持っている情報も貴方に‥‥」


やれやれ、余計な者に目を付けられたよう‥
この女性社長の話に、価値があるかどうか、もう少し出席者の個人情報くらい、調べておくべきだったかも知れない。



「・・どちらでも・・」


私得意の曖昧な答え‥


この場で騒ぎを起こす程、私だとて馬鹿じゃない‥
興味は殆ど持てないが、私はこの女性社長と個室で会話をする事に‥‥




「それで?
どんな話を提供してくれるのかね??」


「そうね、私の会社はセキュリティーツールを売りにしているわ‥
貴方だったら‥‥セキュリティーの内容、教えても良いわよ‥‥」



(これは、私の事を知らないと見るべきか‥)


セキュリティーツールは、国内でクラスター社が一番上‥
だというのに、セキュリティー内容の開示、やはり必要性の無い話になりそうだ。


とは言え、それをハッキリ言ってしまえば、こちらの身元がバレてしまう‥
暫くは、上手く話を合わせるしか手は無さそう。



「セキュリティーか‥
幾ら情報があっても、損という訳ではない内容だ、だが私から何を聞き出したい?」


「貴方が何を専門にしているかにもよるけど‥
私としては、貴方自身でも良いわよ‥それくらい良い男ですもの‥‥」


全く、本当に面倒くさい事になりそうだ。



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