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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第15章 栄光と影
興味が無い‥そう言いたげに、私は身嗜みを整えソファーから立ち上がる。
「情報、欲しくないの!?」
「・・・
さして必要性は感じないが?
どんなセキュリティーツールを作ろうが、私がその上を作れば済む事‥そう思わんか?」
「なっ!?
・・・随分な自信家ね」
「自信ではなく確信だが?
こういうものは、私を超えてから言うものだ、では失礼する」
女性社長に振り返る事も無く、私は個室を後にする‥
あれで、私が早乙女会長と気が付けば、まだマシな方か‥‥
(だから、表向きの女性は嫌いだ‥)
こんなのが日常‥
私が一番嫌う‥こういう理由もあり、私はさらに表向きには顔を出さなくなっていく・・・
何時もの日常に戻り、暫くしたある日、珍しい事に恵美里叔母から連絡があった‥
相談したい事があると‥‥
恵美里叔母相手に断る理由も無く、葉山を屋敷に置き、1人で叔母の家に出向く事にした。
「1年振りね、紀永さん‥
すっかり会長が板に付いて‥‥」
「恵美里叔母様もお変わりなく‥
今では、この姿がすっかり板に付きましたよ」
「あらあら‥
揚げ足まで取るのも上手くなって‥
まあ、今日は中で話をしましょう」
「ええ‥‥」
今日は室内‥
叔母の家には、長く契約しているハウスキーパーが2人、私も良く見知っている顔。
表向きの姿でも、私的なラフな姿でも、この2人は驚きはしない‥
既に見慣れているからだ。
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