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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第17章 孤独と希望
この時、倉原との約束の日に後数ヶ月と迫り‥
早乙女紀永としては、少々立て込んでしまい、美紀の変化を見逃してしまったのも確か。
「倉原美紀様ですか‥」
「・・・
遠藤は知っていると思ったがね?」
「子供の頃に噂程度‥
事実無根と思っていました」
遠藤でさえこう思っていた‥
本当に祖父は、全て無かった事にしてしまったのだから。
「嘘では無いよ‥
妊娠騒動も、婚約者の死亡事故も、娘だけ助かったのも本当の話‥
ただ前会長という圧力に、全て揉み消されたがね」
「それで、この美紀様を早乙女に入れたいと‥」
「ああ‥
それが私が会長になった目的‥
そして、倉原との18年の約束の日まで、後1ヶ月を切っている」
漸く18年‥
紆余曲折したが、本当に会長にまで上り詰めた18年、やっと念願叶う日が目の前まで‥‥
「遠藤には倉原に接触して貰いたい‥
"約束"と、私からと言えば理解するだろう」
「分かりました、隙を見て倉原主任に接触致します」
「頼んだよ‥」
変わらず動けない私‥
連絡先は知っているが、お互いに連絡した事は無く、倉原の意志も遠藤に任せる事に‥‥
外聞を考えずに、私が直接倉原と連絡を取っていれば‥あんな事は起きなかったとは思う。
杉田季永として、最後に美紀に会ったのは、約束の日の3日前。
「??
季永さん、何時になくソワソワしてる・・」
「そうかな?
美紀がそう思うだけでは??」
「うーん‥‥」
何時もの如く、行為の後シャワーを使わせ、ドライヤーで美紀の髪を乾かしている最中・・
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