この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第5章 努力と結果

「目的?
しかも会長とトラブっていたとは…」
「・・・
我を通したかったらのし上がれ…
それが私の目的を達成させる為の近道であり、会長の言い分は最もで、私は反論すら出来なかった……
目的は小さいようで大きな事、内容は‥‥言えません」
話す気は無い…
この事は早乙女の一部と倉原しか知らない、後は全て会長が揉み消した。
「色々理由があるようだ」
「ええ、だからこそ本宅から出た…
何時までも庇護の元では何も出来ない‥全ての事が会長を中心として回るあの本宅で、私の目的など些細な事とされる‥‥それが嫌だったから、システム課転属を承諾して1人暮らしを……」
「なるほど‥
名は重い‥か‥‥
それなら余計に本社から飛び出した方が良い、考えがあるのなら、別方向から攻めるのもありだと思う」
「・・・
課長こそ何か出来そうですが?」
「俺は‥クラスター社に入社出来ただけで十分…
こき使う会社だけど、何十倍の倍率を潜り抜けて入社したんだ、普通に出世を望みたい‥家族の為にも……」
家族‥今の私には一番痛い言葉…
私はその家族を取り戻す為に、こうしているのだから。
それに、課長の話で悶々と考えていた事に答えが出そうだ…
とことん私の得意な道を突き進めば良い、方法なら幾らでも選択肢がある、それを見誤らければ、私はのし上がる事が出来る・・
「今のところは、素直に大学卒業が目標ですがね…」
「それもそうだ」
この何気ない堀之内課長との食事が、これからの私に大きく影響したのは言う間でもない。
些細な言葉が道を開くとは、こういう事を言うのだろう・・・
・

