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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第6章 紀永と季永
「どちらにせよ、目玉になる物は作らないと…」
ただ闇雲に当たっても無駄な話、特に此処みたいな傘下の子会社系では…
クラスター社という庇護の中、こういうイメージが大きい。
「差し障り無い程度で、目立つプログラム・・・」
此処でもKIEIの事は秘密、これに関わり無く別の斬新なプログラムを作る…
しかも、社員が扱えるようにとなると、意外に厄介・・
「・・何かのベースが良いか……」
ベースになる物…
OS・セキュリティー・システムツール‥細かく言えば多岐に渡るのだが、今の需要から考えて、OSかセキュリティー。
(OSはKIEIの方でやりたい…)
本社牽制の為にも、根本的改革になるOSは、私個人の方が良い。
「となればセキュリティー」
昨今、携帯端末からスマホに切り替わろうとしているご時世、パソコンとスマホ兼用のセキュリティーを作れないか?
「さて‥最低限の企画くらいは作らないとね」
その前に、セキュリティーとは言うが、ウイルスプログラムというのは、どの程度まで発展しているのか?
先ずは、そのリサーチから始めなければならないだろう。
「・・・
少々危ない真似をしてみるか…」
世の中、裏の世界というものがある…
子供の頃からプログラミングを習っていた私にも、当然裏の勧誘もあった。
「此処は基本的に安定しているし、単身の方が動きやすい」
目的地は東京某所…
この手はネットでは直接流さない、現地交渉‥それ専門の場所がある。
(何時も通り偽名を使えば済む事‥それよりもKIEIの方か?)
KIEIの方が、より深く食い込める…
かなり名だけは広まっているせい。
(・・変装くらいするか…)
もう少し年上に見えるようにと、別人に見えるように……
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