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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第6章 紀永と季永
社の方は、普通に長期の東京出張という事にし、1人だけで東京にやって来た。
ホテル泊まりだと都合が悪い、利便性の問題と身元で早乙女とバレるのは避けたいところ。
此処東京でも早乙女の名は通る、会長が政治方面まで手を出しているが為…
内孫に当たる私も、稀に会合に顔を出してしまっている‥相変わらず面倒くさい会長だ。
次に考えたのは、ワンディマンションを借りる事…
この手は最近多く、会員登録さえしていれば、簡単に借りられる。
先に会員登録は済ませている、一応半月という契約でウィクリーと思われない、普通のマンションを借りる事が出来た。
「さて‥遊びに来た訳じゃ無い…」
ラフな格好からスーツ姿へ…
だけど、これだけでは精々25才以下にしか見えない。
そこで考えたのは、普段気にも留めていなかった髪を上げる事…
整髪料を使って、しっかりと全て上に上げてしまう。
「・・・
こんなものか・・」
見た感じは年齢不詳…
若くも見えるし歳にも見える、それに多少髪を引っ張るように上げているから、普段より目つきが悪い。
「・・・
後は話し方・・」
今のままだと微妙なのは分かっている、もう少し高圧的に‥‥一番嫌だが、お手本はずっと身近に居た。
「ずっと見て‥来たのだ、祖父を‥‥
それを真似れば分かるまい」
私に取って、身近で誰よりも高圧的…
早乙女会長‥祖父烈の言動‥‥真似るのは易い。
「・・・行くかね」
レンタカーは用意してある、好みでBMW‥今の私だと、このくらいで丁度良い。
車に乗って夜の街へ…
目的地は意外に繁華街、裏でコソコソやるより、こうして表でやる方が目立たないのだろう。
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