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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第7章 本社と系列



あのセキュリティーシステムで、上層部も無視出来なくなったが本当の理由…
上は詰まっているのだ、簡単に役職なぞ付く訳も無し、それで権限はある取締役役員というポジションで収まった。



「十分だよ…
初めから全て成功させたら、余計な目が付くからね」


「・・ほどほどですか」


「今のところは…
暫くはIT関連を重点的にさらい、次はどの業種にしようかね」


先ずはIT関連で軌道に乗せる、特にエンジニア‥ハード部分はクラスター系では絶対に足りない物…
そこの補強を考えながら、未だ受注が続くセキュリティーシステムにどんどんと回せば良い。


本社に回すのでは無く、私名義の会社に回せば収益はストレート…
ある程度社内改革を推し進めた後に、仕事を振り分ければ効率は良くなる。



「書類上全て整ったら私に、後は私の仕事だ」


「それですけど、取締役1人というのも…
出来れば秘書を置きませんか?」


「秘書か…
十分に信用に値する人物が居れば…
ただし、私はそう簡単には信じる気は無い、手痛い思いはしたくないのでね」


「用心深い…
・・どうでしょう、私の部下ですが秘書試験を取っているのが居ます…
弁護士志望でうちに居ますが、秘書の方が合うと思っています」


無理に秘書を置かなくても、今はまだ私1人で何とかなるのだが…


それに、自由に動けなくなる不便さもある…
いずれは必死になって来るだろうが。



「・・心の隅程度には…
今の私には必要性を感じない」


「そうですか…
気が向きましたら、ご一考下さい」


思ったよりあっさり引き下がった…
この顧問弁護士は、私が早乙女本宅に居た頃からの知り合いで、意外に付き合いが長い。


KIEIの方の法的問題も、任せている程度には信頼出来る人物‥‥秘書、一応考えてみようか??


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