この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第9章 痛手と餓え



「・・・・・・」


別に初めから仲が悪かった訳では無い…
子供の頃は、孫を可愛がる良い祖父だったとは思う。


だが仕事に関したら話は別、冷酷な早乙女会長‥それもまた祖父の顔…
他人を追い落とすのに、何の良心の呵責も無く、不要と思えば身内でさえも切り捨てる。



「・・・・・・」


私が全く祖父に似てないと言えば嘘になるだろう…


仕事上の冷酷さは、どことなく継いではいる‥だが良心の呵責くらいはある…
なるべく穏便に済ます方を選んではいるが、やはり不必要と感じたら、躊躇い無く切る私が何処かに存在するのは確か。



(・・そう言えば朔夜叔父に言われた…)


祖父に一番似ているのは私だと・・・



「・・・・全く……」


久しぶりに、父や祖父の顔を見たせいか?
余計な事を思い出してばかり‥あまり思い出したく無い部分まで…



(人通り挨拶は済んでいるのだから、早々に退散するか?)


挨拶は父と祖父で最後、後はパーティーが始まる前に済ませてしまっていて、私が長々此処に居る理由も無い。




「・・あの・・・」


「??」


考え事を打ち切って、前を見れば1人の女性……



「飲み物1つ持っていなかったから・・・」


「ああ‥少し挨拶回りをしていたのでね…」


「でしたら‥どうぞ…」


女性は2つ持っていたグラスを、1つ私の方へ差し出した。



「すまないね…」


「いえ・・・」


いい加減、話疲れていたので、貰った酒を一口…
普段の私なら気付いていただろう…
だが父に祖父にと、立て続けに緊張する出来事で、周りを確認していなかったのは確か。



「・・・
聞いても良いですか?」


「何をだい?」


また酒を一口‥本当に喉が乾いていたようだ…
面倒くさい相手は疲れる‥そんなところ。


/256ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ