この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第10章 拡大と安定
EAホテルでの試しの結果、この姿で全く問題無しと判断し、田野倉と会う為にセッティングした。
田野倉浩‥
営業上がりの幹部で、システム関係は不得手‥
だからこそ、田野倉に付くのは優遇されているシステム課以外の部署。
一番はやはり古巣の営業そして人事‥この両部長が、田野倉の右腕と呼ばれている。
お膳立てしたのは、この街でも老舗と呼ばれる料亭‥創業は明治とも言われ、早乙女関係も良く使う場所。
「1つ聞くのを忘れてたのだがね葉山‥」
「何でしょうか?」
今日も変装姿で、ラ・フェラーリ‥勿論葉山は助手席。
「酒はどれくらいだい?」
「人並み程度‥‥です」
「人並みか‥
田野倉は、そこそこ酒豪だった筈、葉山は飲まずに待機だね」
「因みに社長は?」
「私?
潰れた事は無いよ‥
いや、唯一潰されたのは倉原か‥‥
あっちも酒豪でね、一升瓶3本程持って来て、さあ飲めだったかな‥‥ついでに言えば、私は16才だったが・・」
「倉原課長ですか、そんな感じの人物には見えませんでしたが?」
「若気の至り‥
私が16で、倉原は20、怖いもの知らずと言った方が近い‥‥
後は誰と飲んでも潰れた事は無い」
あれは本当に、若気の至り‥
葉山には言わなかったが、倉原は今でも宴会などで部下を潰している‥らしい・・
「見えて来たね…
一応帰りの運転は頼むよ、幾ら私でも飲酒で捕まりたくは無いから」
「・・・はぁー
出来るだけ安全運転‥します」
そこまで拘らなくても良いのだが‥
葉山に取って、このフェラーリは恐怖の対象のようだ。
・