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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第10章 拡大と安定
「父に‥会えますかね?」
「今は薬で眠ってるようだが、目が覚めれば会えるのではないか?
親子だしな‥」
「薬で‥‥そうですか・・・」
では、目が覚めるまで此処で待つしか無さそうだ。
「紀永・・・」
「何です?」
「酒臭いぞお前‥」
「ああ・・
少々話があって、場所を料亭にしたから、多少の酒を‥
別に酔ってはいない‥とは思う」
「多少って匂いじゃ無いだろうそれは・・・」
隠しても無駄か‥
こんな時に言いたくは無かったが。
「・・・
相手が田野倉だったので、少々入り過ぎたのは認めますよ朔夜叔父?」
「田野倉・・
接触したのか・・・」
「こちらから‥
結果論で言えば、突っぱねましたけど・・」
「全く親子だなお前らは‥
兄貴が本社に来ていたのは、皇に会う為だった」
「・・・やはり‥‥」
「揃って似たような事を考えていたとはな‥
分裂を避けたかった‥違うか?」
「その通りですよ‥
特に田野倉達が分裂したところで、何か変わる訳でも無い」
「皇が向こうに付いてもか?」
「システム課を縮小し、子会社委託‥
上手くいく訳が無い、クラスター社なのだから」
「そういう絡繰りか‥
確かに上手くはいかんな‥‥
クラスター本社が契約を取り、本社内システム課で、外部と内部に振り分けられるからこそ、今の信頼がある」
「叔父の方が良くご存知で‥‥」
「これでも技術屋だぞ俺は‥」
「・・確かに‥‥」
本社エンジニアは、叔父の力で保っているようなもの‥
早乙女系で、エンジニアは朔夜叔父しか居ない。
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