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青い残り火
第9章 第9章
散水用ノズルのレバーを握ると勢いよくシャワーが噴き出した。ホースを長く引き出し、花壇や芝生、ベンチが置かれたレンガ敷きの地面に無造作に水を撒く。
シャワーの雨で小さな虹を作り、驚いて飛び出したバッタにも水を浴びせた。けれど一馬の心はそこになかった。

A棟二階、職員室の窓に西崎澪を見掛けた彼は、体育館に向かう足を止めて中庭に水を撒き始めた。

「えらいじゃないか藤村、夏休みの水撒きは俺の担当なんだけど今日はお前に任せるよ」

水呑場に散水用具が設置されたのは幸運だった。バスケ部顧問の中尾に頼まれたからには、堂々とそこにいることができる。雨の降り始めと同じ埃っぽさを吸い込みながら、彼は西崎が再び窓辺に現れるのを待っていた。
程なく、静かだったA棟の昇降口で人の気配がする。図書室や視聴覚室、会議室を備えたB棟に、資料を手にした教師達が次々と入っていくのが見えた。

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