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青い残り火
第10章 第10章
未熟な愛撫でしかなかった。けれど濃密で、犯し難いひとときだと思える。

「こんなこと訊かれるのって嫌かも知れないけど、その、初めての時、一馬と、上手く出来た? やっぱ初めて同士って緊張するよね」

「え?……うん、まあね」

初めて……、だったのだろうか

千紗の話を聞くまで、考えた事も疑った事もなかった。

一馬は私をベッドに寝かせた後、手早く服を脱がせてブラジャーのホックを難なく外した……

緊張で震えていた芽衣は、自分の状況を把握することに精一杯で一馬を観察する余裕などある筈もなかった。あっという間にショーツが剥がされていた。

一馬は緊張なんてしてなかった
焦ってもいなかった
胸を触られて、いつの間にかあそこにすっと指を挿れてきた、それから私の両足を開いてすぐに……

やり方を知ってた?
そんなわけない

「女の子って柔らかいなって言ったの」

千紗から聞く渋谷の言動は自然で説得力があった。なにより千紗を慈しんでいる事が痛いほど伝わってきた。

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