この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
青い残り火
第10章 第10章
「うん」

千紗も桃香も確かなものを手に入れていた。渋谷は公の場で千紗に告白し、鈴木は思いの丈を詩に刻んだ。そのどちらも、疑う必要のないはっきりとした気持ちの表れだった。

一馬は?
あの詩は?

西崎への態度を目の当たりにした芽衣の心は大きく揺らいだ。信じたくない現実がそこにあった。

「先生にあげます」

手を伸ばせないあなた、それを許さないあなた、気づかないあなた……
それが自分である筈がなかった。

芽衣の頭の中で様々なシーンが交錯する。

あの嫌な感じのエロい女は?
好きじゃなくてもエッチできるの?
それなら私は
私の事は?

一馬……

「芽衣、それここじゃない?」

「あ、ほんとだ」

腰を屈めてその場所に本を差し込んだ芽衣は、隣に並んでいる『思い込みの心理学』という本を見つけた。

思い込み……

「やっと終わったね。どうする? 部活見に行く?」

明るく張り切った千紗の顔は、うんっ、と頷く芽衣を待っていた。

/277ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ