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青い残り火
第10章 第10章
「一馬、久しぶり、今日も暑いね」

微笑んでいる自分の頬が、ひきつっているのがわかった。
はっとして手元のシャワーを止めた一馬は、黙ったまま蛇口を閉め、慣れた手付きでホースを巻き取った。

「芽衣」

「なに?」

「話があるんだ」

話があるのはこっちの方だと言いたかったが、真剣な彼の顔付きから何かを察した。
これまでの不誠実さを反省しているのだろうか。現実を見つめ直したのだろうか。

「いいよ、何でも話して」

二人はB棟に入り階段に腰を下ろした。
一馬は開いた膝に両肘を置き、背中を丸めて手を組んだ。芽衣は彼の左側に座り、膝小僧に両手を乗せた。
そしてなぜか、目の先に見える銀杏の木と、通学路のけやきはどっちが背が高いだろう、などと考えた。銀杏の木は雄と雌があるっていうけど、あの銀杏は実がならないからきっと雄だ……

「芽衣、俺、好きな人がいる」

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