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青い残り火
第11章 第11章
「大丈夫だよ、学校中、朝からその話題で持ちきりだから。辞書ってさ、すっごい美人なの、ね、千紗」
「うん、でもそれどころじゃなんだよ」
「そう、それどころじゃない。ほらこれ見ろよ」
鈴木が携帯電話を机の上に置き、人さし指で画面を軽く叩いた。
…………っ!
二人は濃紺のソファに腰掛け、一枚の白い布を纏っていた。互いに見つめ合い、三島の手が西崎の頬に触れると、目を閉じた西崎の顔に三島の顔が重なっていった。
三島の肩口から背中が露になり、そこに西崎の白い腕が巻き付いてきた。
二人が裸である事は明らかだった。
そのままゆっくりとソファに倒れ込む途中で映像が途切れ、不意に小豆色の辞典が画面いっぱいに現れて止まった。
「……………」
「な、凄いだろ。てかヤバイだろ?」
「ど、どこからこれが……」
「みんなが利用してるアレに投稿されてたんだよ、でも発信者はわからない」
「これってさ、美術準備室だよね。私、覗いた事あるもん」
「あ、一馬どこ行くの?」
一馬は隣の教室に走った。開いたドアから必死の形相で芽衣の名を呼んだ。
「うん、でもそれどころじゃなんだよ」
「そう、それどころじゃない。ほらこれ見ろよ」
鈴木が携帯電話を机の上に置き、人さし指で画面を軽く叩いた。
…………っ!
二人は濃紺のソファに腰掛け、一枚の白い布を纏っていた。互いに見つめ合い、三島の手が西崎の頬に触れると、目を閉じた西崎の顔に三島の顔が重なっていった。
三島の肩口から背中が露になり、そこに西崎の白い腕が巻き付いてきた。
二人が裸である事は明らかだった。
そのままゆっくりとソファに倒れ込む途中で映像が途切れ、不意に小豆色の辞典が画面いっぱいに現れて止まった。
「……………」
「な、凄いだろ。てかヤバイだろ?」
「ど、どこからこれが……」
「みんなが利用してるアレに投稿されてたんだよ、でも発信者はわからない」
「これってさ、美術準備室だよね。私、覗いた事あるもん」
「あ、一馬どこ行くの?」
一馬は隣の教室に走った。開いたドアから必死の形相で芽衣の名を呼んだ。