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青い残り火
第11章 第11章
「あ、西崎先生、言い忘れた事が……」
いきなり中に入ろうとする富田の腕を鈴木が掴んだ。
「先生、西崎先生の事ばかり見てないで俺達の話も聞いてくれよ」
「そうですよ、私達大事な用があってきたのに」
鈴木と千紗は、桃香に対する富田の態度に腹を立てた。
「あ、いやそんな、わ、私はべつに西崎先生の事ばかり見ているわけでは……」
一馬はぼさぼさの頭を掻いて慌てる富田が気の毒に思えてならない。
「見てるじゃないですかいつも。もう学校中にバレてるんだから」
千紗が追い討ちをかけ、鈴木が冷静なひと言を呟いた。
「はっきり言って先生は三島先生には勝てないから」
「鈴木、やめろ」
一馬が止めに入った時、廊下を歩いてくる神谷由香利の姿が見えた。
「なんだ君達、まだそんな嘘の噂を信じて……」
「嘘? 嘘じゃない、本当の事です」
千紗がきっぱりと言った。
「そ、そんなわけないでしょう」
「先生が信じたくないだけだろ?」
いきなり中に入ろうとする富田の腕を鈴木が掴んだ。
「先生、西崎先生の事ばかり見てないで俺達の話も聞いてくれよ」
「そうですよ、私達大事な用があってきたのに」
鈴木と千紗は、桃香に対する富田の態度に腹を立てた。
「あ、いやそんな、わ、私はべつに西崎先生の事ばかり見ているわけでは……」
一馬はぼさぼさの頭を掻いて慌てる富田が気の毒に思えてならない。
「見てるじゃないですかいつも。もう学校中にバレてるんだから」
千紗が追い討ちをかけ、鈴木が冷静なひと言を呟いた。
「はっきり言って先生は三島先生には勝てないから」
「鈴木、やめろ」
一馬が止めに入った時、廊下を歩いてくる神谷由香利の姿が見えた。
「なんだ君達、まだそんな嘘の噂を信じて……」
「嘘? 嘘じゃない、本当の事です」
千紗がきっぱりと言った。
「そ、そんなわけないでしょう」
「先生が信じたくないだけだろ?」