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青い残り火
第11章 第11章
……兄と妹? なにそれ
愛し合ってるじゃないか
「はっ、何言ってんの先生」
鈴木が半笑いで一馬達の代弁者になった。
「と、富田先生、富田先生これ、これ……」
辞典がクローズアップされたところで停止した画面を指差し、神谷は顔面蒼白であわあわと唇を震わせている。
「か、神谷先生、しっかりしてください、生徒の前ですよ!」
富田の叱責に、神谷はぎゅっと目を閉じて唇を噛みしめ、混乱を押さえようとした。だがすぐにハンカチを口に当て、何度か吐き気をもよおした。
「し、失礼します」
真っ青な顔のまま、神谷は手洗いの方に駈け出した。それを見送った一馬達は富田に視線を移し、答えを求めた。
「その携帯は暫く預かります」
「あ、なんだよ返せっ」
「ちょっとこっちに入って」
柄にもなく鈴木の携帯を奪い取った富田は、職員室の向かい側、談話室のドアを開けた。顔を見合わせた四人は頷き合い、このわけのわからない状況をはっきりさせる為に中に入った。
愛し合ってるじゃないか
「はっ、何言ってんの先生」
鈴木が半笑いで一馬達の代弁者になった。
「と、富田先生、富田先生これ、これ……」
辞典がクローズアップされたところで停止した画面を指差し、神谷は顔面蒼白であわあわと唇を震わせている。
「か、神谷先生、しっかりしてください、生徒の前ですよ!」
富田の叱責に、神谷はぎゅっと目を閉じて唇を噛みしめ、混乱を押さえようとした。だがすぐにハンカチを口に当て、何度か吐き気をもよおした。
「し、失礼します」
真っ青な顔のまま、神谷は手洗いの方に駈け出した。それを見送った一馬達は富田に視線を移し、答えを求めた。
「その携帯は暫く預かります」
「あ、なんだよ返せっ」
「ちょっとこっちに入って」
柄にもなく鈴木の携帯を奪い取った富田は、職員室の向かい側、談話室のドアを開けた。顔を見合わせた四人は頷き合い、このわけのわからない状況をはっきりさせる為に中に入った。