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青い残り火
第12章 第12章
「でもさ、自業自得だよ。あの証拠が無きゃ、二人がしてた事を誰も知らなかったわけでしょ? ここ学校だよ? 信じられない」

渋谷の様子に胸を撫で下ろした芽衣は、視線を戻して布に針を通した。

「そうだなぁ。ま、良くない噂が表に出て、受験する生徒が減っても困るし。……学園長の決断早いよな、ちょっと前まで三島の絵に期待してたクセに」

「人は見掛けによらないって本当だよね」

「あの辞書がなぁ……辞典が映ってなかったら誰かわからなかった。ヤツはそこも狙ったんだな」

「さあ……、それはわからないけど、結婚でも何でもしたらいいのよ、もうここにはいないんだし興味ない」

「お前クールだなぁ。なるぼど、一馬はそこに惚れてんのか、ははっ」

最後の言葉は芽衣の胸を刺した。彼女はその痛みで、恋の終わりを実感したのだった。






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