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青い残り火
第3章 第3章
あの時は抱き締められただけで眩暈がしたでも、一馬に強く望まれて、勇気を出して一つになった
一馬と繋がった

今日までの間に二人が肌を合わせたのは三度。だがここ三ヶ月は、芽衣の気持ちに反して二人きりになれる時間も場所もなかった。キスさえ交わしていない。

「ラブホテルに行ってみる?」と訊かれた事はあったが、顔から火が出そうな程恥ずかしくなり、すぐに断った。

ああいう所は大人が行くもので、いかがわしくて、穢らわしい。私達の関係をそんな場所で汚したくない。芽衣はそう思っていた。

相変わらず携帯ばかり気にしている彼氏に不満を感じながらも、その指先がもうすぐ自分に触れると思うと胸が熱くなった。
店内では同じ制服のグループが四つ、女の子同士で談笑している。
一馬と付き合う前、芽衣は千紗や桃香とよくここを利用した。

桃香が密かに一馬を想っていると知りながら、「じつは明日、ある人に告白するつもりなの」と先手を打ったのは去年の冬の初め、芽衣が今座っているその席だった。

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