この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
青い残り火
第14章 最終章
間もなくあの扉が開き、西崎澪が顔を出す。その傍らには三島がいて、ホワイトボードを外しにくる。

俺を見てどんな顔をするだろう
なにを言えばいい
どう謝れば……

「ときどきあの机で奥さんが書き物してはるわ。ほら、あれ、見にくいけどぼろぼろになった辞書あるやろ、あの棚のとこ。あれがお気に入りや。あんなんなんぼでもわしが買うてやるのに、ふぁははは」

俺が水を掛けた国際辞典……

過去の自分がそこにいた。

彼女はあの辞典をそばに置き、なにを思うのだろう
許されない愛の罪は、今も彼女を苦しめているだろうか
そして、俺を思い出すことがあるだろうか……

目頭が熱くなった。

「俺、急ぐんでもう行きます」

「そうか? 残念やなぁ。またおいで」

一馬は一礼して来た道を戻った。あの老人に涙を見せたくなかった。地元の人達に親しまれ、仲睦まじい二人の暮らし。そこに以前の教え子が現れ、謝罪したところでどうなる。


/277ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ