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青い残り火
第1章 第1章
「たしか、付き合い始めてから半年だよね。いつしたの? ねぇ、どんな感じだった?」
「ねえねえ、芽衣~」
しつこく問い詰められた芽衣は「どんなって、……よくわかんない」と口を尖らせ足を速めた。
慌てて駆け寄ってきた二人は、これ以上訊くと芽衣の機嫌を損ねそうだと察したらしく、急に話題を変えた。
「ねぇ、付属高校ってさ、ほんと楽だよね」
「そうそう、受験で焦る必要ないもの。よかったぁ」
「……うん、親に感謝だね」
和らいだ顔の芽衣とほっとする二人。三人は今来た並木道を笑顔で右に折れた。
開放された広い門を抜けると、レンガ色の建物に張り付いた四角い大時計が見える。その校舎の両端にある昇降口に、二手に分かれた生徒たちが吸い込まれてゆく。
蟻の行列のようだと芽衣は思った。
私と一馬は違う
みんなと同じじゃない
しっかりと繋がってる
繋がってる、という言葉に二人でした行為を重ね、芽衣は人知れず頬を染めた。
「ねえねえ、芽衣~」
しつこく問い詰められた芽衣は「どんなって、……よくわかんない」と口を尖らせ足を速めた。
慌てて駆け寄ってきた二人は、これ以上訊くと芽衣の機嫌を損ねそうだと察したらしく、急に話題を変えた。
「ねぇ、付属高校ってさ、ほんと楽だよね」
「そうそう、受験で焦る必要ないもの。よかったぁ」
「……うん、親に感謝だね」
和らいだ顔の芽衣とほっとする二人。三人は今来た並木道を笑顔で右に折れた。
開放された広い門を抜けると、レンガ色の建物に張り付いた四角い大時計が見える。その校舎の両端にある昇降口に、二手に分かれた生徒たちが吸い込まれてゆく。
蟻の行列のようだと芽衣は思った。
私と一馬は違う
みんなと同じじゃない
しっかりと繋がってる
繋がってる、という言葉に二人でした行為を重ね、芽衣は人知れず頬を染めた。