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青い残り火
第4章 第4章
「その手があった!」

笠井と森谷が声を揃えた。

「鈴木、お前も由香利先生だろ?」

一馬に聞かれた鈴木は、「んー、悩むなぁ」と頭を掻いた。

「お前はアニオタだからなぁ」

「おっとその手があった」

教室がどっと沸き、その後もあちこちで罪のない笑い声が上がった。

一馬は机に頬杖をつき、誰に書けばいいんだ、どう書けっていうんだよ。と、何も決められずにいた。

「芽衣が喜ぶよきっと」

肩をつついたのは千紗だった。

「要するにラブレターだからね、ふふっ」

「えっ?」

「えっ、じゃないでしょ。だから芽衣に書くんでしょ」

「そーよそーよ」と桃香が口を尖らせ、「心を込めて書くのよ、ね?」と千紗に目配せをして頷き合った。

ら、ラブレターだって?

「それって、好きです、とか書くわけ?」

「えっ、し、知らないよそんなことまで、自分で考えれば?」

苛つく様子の桃香に鈴木が助け船を出した。


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