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青い残り火
第4章 第4章
「なんだよ危ねえな。お前のその馬鹿力何とかしろ」
一馬は肩に掛けていたリュックを掴んで渋谷の尻にぼんとぶつけた。
「このやろう、俺は今まで一度も女の子と付き合ったことがないんだよっ」
長い足が一馬の尻を直撃した。
「いてっ、だから手加減しろっつうの!」
「ふんっ、やだね、このモテ男、へへっ」
再び尻を蹴って逃げていく渋谷を一馬はむきになって追いかける。
「まてこのーっ!」
「やだね」
大男二人の本気の鬼ごっこに巻き込まれないよう、中庭にいた生徒達は足早にそこを離れてゆく。
ベンチや花壇を飛び越え、銀杏の木に隠れ、逃げ遅れた生徒を盾にしながら二人は走り回った。
「つ、疲れた、ちょっとたんま、水飲む」
水呑場で喉を潤す渋谷の尻を「たんまなーし」と言いながら一馬が蹴った。
「ぶはっ」
後ろで笑っている一馬にむかついた渋谷は、ホースが取り付けられたままの蛇口を見つけ、チャンス到来とばかりにさっそくひねった。
一馬は肩に掛けていたリュックを掴んで渋谷の尻にぼんとぶつけた。
「このやろう、俺は今まで一度も女の子と付き合ったことがないんだよっ」
長い足が一馬の尻を直撃した。
「いてっ、だから手加減しろっつうの!」
「ふんっ、やだね、このモテ男、へへっ」
再び尻を蹴って逃げていく渋谷を一馬はむきになって追いかける。
「まてこのーっ!」
「やだね」
大男二人の本気の鬼ごっこに巻き込まれないよう、中庭にいた生徒達は足早にそこを離れてゆく。
ベンチや花壇を飛び越え、銀杏の木に隠れ、逃げ遅れた生徒を盾にしながら二人は走り回った。
「つ、疲れた、ちょっとたんま、水飲む」
水呑場で喉を潤す渋谷の尻を「たんまなーし」と言いながら一馬が蹴った。
「ぶはっ」
後ろで笑っている一馬にむかついた渋谷は、ホースが取り付けられたままの蛇口を見つけ、チャンス到来とばかりにさっそくひねった。