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青い残り火
第4章 第4章
金曜の居酒屋は、仕事帰りのサラリーマンや学生で賑わっていた。
「なんなのあのおばさん達、さっきから一馬をちらちら見てさ、前からそうだったんだよね、あーやだやだ」
久しぶりに姿を見せた真琴と理恵子に、二十歳の美弥は苛立ちを隠さない。以前は口にすることのなかった女性客の悪口を、わざわざ一馬にぷつけてくるようになった。
なんなんだよいったい
めんどくせぇな……
店の客席に仕切りはあるものの扉はなく、おまけに真琴達のいる席は店員が料理を運び出すカウンターからよく見えた。
呼び出しブザーに手を伸ばす度に、一馬を見て手を振る真琴。美弥はすかさず「はーい、ただ今参りまーす」と言って注文を取りに行った。
一馬がほかのテーブルに料理を運び、追加の注文を受けていると入口から客が入って来た。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
「いやー、急に降ってきたねー。あ、三人ね、禁煙室で」
「かしこまりました、こちらにどうぞ」
「なんなのあのおばさん達、さっきから一馬をちらちら見てさ、前からそうだったんだよね、あーやだやだ」
久しぶりに姿を見せた真琴と理恵子に、二十歳の美弥は苛立ちを隠さない。以前は口にすることのなかった女性客の悪口を、わざわざ一馬にぷつけてくるようになった。
なんなんだよいったい
めんどくせぇな……
店の客席に仕切りはあるものの扉はなく、おまけに真琴達のいる席は店員が料理を運び出すカウンターからよく見えた。
呼び出しブザーに手を伸ばす度に、一馬を見て手を振る真琴。美弥はすかさず「はーい、ただ今参りまーす」と言って注文を取りに行った。
一馬がほかのテーブルに料理を運び、追加の注文を受けていると入口から客が入って来た。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
「いやー、急に降ってきたねー。あ、三人ね、禁煙室で」
「かしこまりました、こちらにどうぞ」