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青い残り火
第5章 第5章

「そ、そんな……いやよ、ま、昌樹さん待って、待って、許して、もう二度とこんなこと……」
男の声が愉しげに響いた。
「もう二度とか……。あぁ、そういえばこの前、君がシャワーを浴びている間にメールを全部見せてもらったよ、男が複数いることも知ってる、それも全て証拠としてとってある。僕も舐められたもんだね」
ええっ!?
一馬は玄関で靴を引っ掻けながらそれを聞き、泣き叫ぶ真琴の悲鳴に押されてその部屋を出た。
「やばいやばいやばい……」
修羅場だ
お、俺は何も知らない
そうだ、未成年だし
よく知らないけど大丈夫だ
エレベーターで“1“のボタンを押し続けた彼は、逃げるようにそこを飛び出しエントランスを走り抜けた。
「あっ」
歩道に佇み、マンションを見上げている理恵子がいた。
「理恵子さん」
乱れた服で息を切らせた彼を、理恵子は頷いて迎えた。
「……終わったのね」
「え、……じゃあやっぱり理恵子さんがあの男に?」
歩き出す理恵子を追いかけ、一馬は蘇ってくる男の影に改めて恐怖を覚えた。
男の声が愉しげに響いた。
「もう二度とか……。あぁ、そういえばこの前、君がシャワーを浴びている間にメールを全部見せてもらったよ、男が複数いることも知ってる、それも全て証拠としてとってある。僕も舐められたもんだね」
ええっ!?
一馬は玄関で靴を引っ掻けながらそれを聞き、泣き叫ぶ真琴の悲鳴に押されてその部屋を出た。
「やばいやばいやばい……」
修羅場だ
お、俺は何も知らない
そうだ、未成年だし
よく知らないけど大丈夫だ
エレベーターで“1“のボタンを押し続けた彼は、逃げるようにそこを飛び出しエントランスを走り抜けた。
「あっ」
歩道に佇み、マンションを見上げている理恵子がいた。
「理恵子さん」
乱れた服で息を切らせた彼を、理恵子は頷いて迎えた。
「……終わったのね」
「え、……じゃあやっぱり理恵子さんがあの男に?」
歩き出す理恵子を追いかけ、一馬は蘇ってくる男の影に改めて恐怖を覚えた。

