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青い残り火
第7章 第7章
「壁と喋ってるみたい。図星なんでしょ。人を好きになった事があれば、少しは申し訳なさそうな顔をするはずだもの」

彼に悪意はなく、美弥への執着もなかった。今を切り抜ける為に、申し訳ないと言えばこの場を去ってもいいのかと、美弥に救いを求めていた。

何を言えば正解なんだ

「もういいよ、私から言ってあげる。終わりにしよ」

「え、終わ……」

バンッと顔に何かが当たった、

「ホッとした顔やめてくれる?」

足元に枕が落ちていた。美弥は目を見開き、怒りで涙を隠そうとしていた。
泣くのか怒るのか、どちらか一方にしてくれと一馬は思った。

「いつまでそこにいるのよ、出てって。早くそこからいなくなってよ!」

「か、帰ります」

「お疲れさま!」

一馬はそそくさと玄関に向かい、「ばかっ、一馬のばかっ!」と怒鳴られながらドアを開けて閉めた。

「こわっ……」

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