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青い残り火
第7章 第7章
大粒の雨が一馬を叩いた。歩道のへこみには早くも水溜まりができていた。小料理屋の軒に吊るされたレインチェーンを、束になった雨垂れが流れ落ちていく。
それでも駆け出さない一馬の横を、トラックが飛沫をあげて通り過ぎた。

「うわっ、……ははっ、濡れネズミ。……くそっ、なんだ、……なんだよ、なんでだよ……」

逢いたい
逢いたい
逢いたい
あいつに、辞書に逢いたい

もどかしい日々を過ごしていた。抑えても湧き上がってくる熱い想いに戸惑い、必死に否定した。

一度しか目を合わせていない
一瞬で拒まれたじゃないか
あんな地味で影の薄いやつの事なんて、誰が気にするかよ
しかも教師じゃないか……

否定しながら、いつも追い求めていた。彼女の視線を待ちわびていた。

俺に気づけ……

切なさに身悶えする一馬の肩に、雨は容赦なく突き刺さった。







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