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青い残り火
第7章 第7章
「あー、終わった終わった」

前の席の鈴木が両腕を上に伸ばして背中を反らせた。その肩を軽くパンチした一馬に、彼は「ははっ」と笑って振り返った。

「一馬、英語どうだった?」

「まあまあ」

「ちぇっ、親が教師だとやっぱ頭いいんだよなー」

「ばーか、関係ないだろ、まあまあだって」

筆記用具をしまってから携帯を確認すると、芽衣からメールが来ていた。

──テスト終わったね
帰りに映画観に行かない?

「誰からだよ、川口芽衣か?」

「うん」

「いいよなー。お前も渋谷も、彼女がいてさ」

鈴木を一瞥した一馬は少し考えてから指を動かした。

──ごめん
テストでバイト休ませてもらってたから今日はバイト

──バイトは夕方からだよね
それまで軽くランチしない?

ため息が出た。バイトは今日まで休みだったし、腹も適当に空いていた。ただ一馬は、芽衣と二人きりになることを避けたかった。

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