この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第8章 神として
【1】

 ついにやって来たその日。
 御霊祭の朝は、いつにも増して早かった。
「──儂らもつつがなく儀が終わるよう、天の神々に祈っておる。そしてまた、美味いものを美味いよう食える時をな」
「どうぞお気をつけて。あなた方三人の努力は必ずや大輪の花となって開き、その先に実を結びましょう」
「鼠軼様、鼠英様──ありがとうございます。行って参ります」
 神依は禊と童と共に屋敷神に挨拶を済ませ、まだ暗い内から八尋の大社の方へ向かう。
 提灯の灯に照らされる、白い靄と水気を帯びた世界。霧雨。
 進貢の広場まで行くと、朱の楼閣から地上まで煌々と灯がともされ、やはり男達がその準備に充てられていた。一方神依を含めた巫女達は、奥社の一角に与えられた控えの間で髪や衣の準備をし、幾つかの神事を終えた後にこちらへ向かうようになっている。
 準備の間はさすがに巫女らも神依を構っている暇は無いようで、各々慌ただしく動いていた。またどの巫女の禊達も手落ちが無いよう、気を張っているようだった。
 「──神依様、これ」
「なあに?」
そんな中、満面の笑みで童が神依に小さな箱を差し出してきた。神依は禊に髪をとかされながらそれを受け取る。
/1230ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ